Mulligan Concept(マリガンコンセプト) Introduction 講習会のお知らせ
本講習会は、第12回日本筋骨格系徒手理学療法研究会学術大会開催期間中の2日目の午後、日本徒手理学療法学会の企画にて開催をいたします。マリガン講習会は、これまで3000名が受講する注目の講習会であり、今回はイントロダクションの内容となっております。
是非受講頂きたいと考えております。
黒澤和生(第12回日本筋骨格系徒手理学療法学術大会長)
講 師:中山 孝(東京工科大学)
Certified Mulligan Practitioner, Accredited Mulligan Concept Teacher, Member of Orthopedic Manipulative Physiotherapy
日 時:2024年11月24日(日) 13:00-16:00(3時間)
場 所:国際医療福祉大学 小田原保健医療学部(小田原キャンパス)
(住所:神奈川県小田原市城山1-2-25)
本校舎 6階 運動療法室
受講費:5000円 (学会参加費とは別)
講習会の概要:イントロダクション
ニュージーランドの理学療法士で、Kaltenborn, Maitland, McKenzie, Paris らと同世代であるBrian Mulligan によって開発されたマリガンコンセプトは、関節機能障害や疼痛に対する徒手的理学療法として認知され、日本においても2001年8月に初めての講習会が開催されたことを皮切りに、毎年講習会が開催されこれまでに約3,000人が受講する注目に値する治療概念の一つである。
そのコンセプトの中核は「PILL」と頭文字で呼称されるが、具体的にはPain free (痛みを起こさず)、Instant result (即時的に効果があらわれ)、Long Lasting (持続する) というものである。彼が発案したMWM (Mobilization With Movement) という画期的な理論は、対象者の自動運動 (movement) が行われている間にセラピストによる他動運動 (mobilization) を行うことにより、目的とする関節可動域の改善や痛みの軽減を達成することである。
手技実施時の姿勢は疼痛を誘発する、または機能障害が生じる姿勢や運動において実施することを前提とし、特に体幹や下肢などの荷重関節においては座位や立位で行うことが推奨される。良好な結果をもたらすにはCROCKSという原則も重要である。それらは、Contraindication (禁忌の除外)、Repetition (反復)、Overpressure (最終域での加圧)、Communication (対話)、Knowledge (知識)、Sense, Skill, Speed、これらの頭文字をとったもので、手技実施における指針ともいうべき項目である。
また、マリガンコンセプトに関連する数多くの研究論文が執筆され、エビデンスの構築も日進月 歩で推進されている。臨床エキスパートの経験や知識が科学的根拠の裏付けに基づくか検証することにより、このコンセプトの体系化が図られている。非常に重要であるが、その観点からみても批判に耐えうる論拠を追求する手技といえる。
さて、IFOMPTの下部組織として、日本のJFOMPTが加入を認められて以来10数年が経過したが、IFOMPTの教育基準において、MWMは各国教育機関において教授すべきコンセプトして位置づけられている。本大会において、マリガンコンセプト講習会を開催する機会を得たことは大きな喜びであり、そのコンセプトに触れ、興味を持って学ぶセラピストが増えることを期待している。講習会では、基本的なコンセプトを学んだうえで、日常診療で役立つと思われる主要な手技について実技演習を行う予定である。
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第12回日本筋骨格系徒手理学療法研究会学術大会HP:https://tsaito91.wixsite.com/my-site